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宗吾郎について

千葉県八千代市。京成勝田台駅南口のみずき通り商店街に、宗吾郎はあります。

昭和45年に創業して以来、近隣のお客様方に日本茶、落花生、海苔、煎餅など、
味の良いものにこだわり、ご提供してまいりました。

宗吾郎の品物はご自宅用に限らず、贈り物にも大変喜ばれています。
お近くにお越しの際にはぜひ一度お立ち寄り下さいませ。

Histry
宗吾郎の歴史
初代店主
柏木 太郎

宗吾郎のルーツは、初代店主の柏木太郎が戦火を逃れ大久保商店街(習志野市大久保)にてお茶の小売を始めたところまで遡ります。
当時は、大久保園という屋号で商売を始めました。

食糧事情が厳しく嗜好品をご購入頂く方が少なかったこの時代、初代店主は店頭販売だけでなく、行商もしながら地道にお茶の商売を続けました。
その甲斐もあり、お取引先や地元の方々など多くの方々に助けて頂きながら大久保園は順調に成長してきました。

日本が高度成長期を迎えた昭和40年代。
太郎は当時のお茶屋としては「異端」とも言われた三つの商品の販売に挑戦をしました。

落花生、焼きのり、深蒸し茶の3つです。

落花生の販売

ご存じの通り千葉県は落花生の産地として全国一の生産量を誇りますが、当時のお茶屋が落花生を販売することは大変に珍しく、お客様や従業員一同から「そんなものを売ってどうするんだ」と多くの反対にあったようです。
しかし、上品な甘味を備える千葉の落花生はお茶受けとしてもお土産物としてもピッタリで、店頭で販売を初めてまもなく、この落花生は好評を頂き、現在の宗吾郎においても大人気商品に成長しております。
今でこそ千葉県のお茶屋やお土産屋で落花生を扱うのは当たり前の風景となりましたが、弊社はその先駆けだったことを自負しております。

深蒸し茶の販売

お茶の製造には「蒸す」という工程があり、蒸し時間が短いお茶を「浅むし茶」、長いお茶を「深むし茶」と呼
びます。
浅むし茶は、すっきりとした味わいと清涼感があり、黄金のような黄色の水色(お茶の色)に特徴を持ちます。 一方深蒸し茶は、お茶特有の青臭さや苦味が抑えられ、甘みとコクがあり、その水色は美しい緑色に特徴を持ちます。
当時に飲まれるお茶は浅むし茶が一般的でしたが、太郎は深蒸し茶の豊かな甘味に魅せられ、これを大きく売り出しました。
深蒸し茶を飲み慣れないお客様からは「お茶の色がおかしい」お叱りの声を頂いたこともあったようです。
しかし、太郎の目論見は当たり、関東でも深蒸し茶はだんだんと広まっていきました。
今では関東で飲まれるお茶の大半が深蒸し茶です。

「焼きのり」の販売

当時、家庭で使用する海苔といえば、収穫したのりを洗浄、乾燥させて形を整えただけの乾し海苔が主流でした。
乾しのりは火で炙ることにより香ばしさが生まれますが、保存が難しく、炙る手間もかかるという欠点がありました。
一方、焼き海苔は、焼いた直後の香ばしさという点では乾しのりに劣るものの、歯切れのいいパリパリの海苔を家庭で手軽に食べられるという長所があり、現代ではこれが主流となっています。
初代店主は、まだ乾のりが一般的だった時代に、いち早く焼きのりを仕入れ販売を始めました。
これが、宗吾郎の焼きのりの原点です。

二代目店主
柏木 将彦

初代店主柏木太郎が引退すると、息子の柏木将彦が大久保園から暖簾分けをする形で屋号を「宗吾郎」と改め独立。
今の本店となる勝田台駅のみずき通り商店街に店を構えました。

二代目店主となった将彦が、最も大切にしたのがお茶の味の追求でした。
「お客様にもっと美味しいお茶をご提供したい」
その想いを強めた将彦は、問屋から仕入れたお茶をそのまま袋に詰めて販売するのではなく、産地や品種の異なるお茶を組み合わる合組(ブレンド)の技術を磨き上げました。

現在の宗吾郎が販売しているオリジナルブランドのお茶は、この時代に将彦が築き上げた宗吾郎独自の合組の技術が活かされています。

将彦は味の追及にこだわる職人気質の店主でしたが、一方ではお客様との触れ合いを好む社交的な面もありました。
毎日朝から晩まで店頭で大きな声をだし、ご来店された全てのお客様にニコニコしながらお声をかける将彦の姿は、みずき通り商店街の名物店主として長年愛して頂きました。

2014年頃に店頭を離れて引退するまで、将彦とお話をするためだけに来店されるお客様も沢山いらっしゃいました。

三代目店主
寺尾 奈起

2014年、二代目店主柏木将彦が会長職となり、三代目店主に寺尾奈起が就任しました。
寺尾は、将彦から直々にお茶の知識や合組の技術を学んできた一方、独自に「日本茶アドバイザー」、「日本茶インストラクター」の資格を取得しました。
初代柏木太郎、二代目柏木将彦が大切にしてきたことを守りながらも今のお客様に美味しいお茶を提供するために、新しいことにもチャレンジしていくつもりでおります。

今後とも、宗吾郎をよろしくお願いいたします。

Particularly
味へのこだわり
より美味しいお茶をご提供するために

毎年5月ごろ新茶の時期になると、宗吾郎の倉庫には全国から届いた今年の新茶のサンプルが積み上がります。
お茶の名産地である静岡茶が大半ですが、他にも福岡、京都、三重など全国の有力な茶畑のお茶が揃います。
年によって異なりますが、その数は数百種類以上。

厳選された茶畑から届くこれらのお茶は、すでに十分に美味しいのですが、これをそのまま店頭に並べることはほとんどありません。
宗吾郎では、もっと美味しいお茶をご提供するために、お茶の合組(ブレンド)でオリジナルのお茶を作ってます。

合組(ブレンド)による宗吾郎オリジナルのお茶
合組とは、産地や品種、火入れ加減、香りなどが異なるお茶を、自在に組み合わせて新しいお茶を作る技術のことです。
合組の歴史は古く、江戸時代初期(1630年頃)には、宇治茶師とよばれる京都の茶人が、自らの好みに合わせて合組を行っていたとの記録があります。
宗吾郎では、毎年新茶の時期にこの合組を行って、店頭に並べるオリジナルのお茶を作ります。
毎年、微妙に変わるお茶の風味をぜひお楽しみください。
より美味しいお茶をご提供するために
合組は、混ぜる品種や割合を変えれば無限の組み合わせがあります。
何も手がかりのないところから手当たり次第に配合しても、美味しいお茶は作ることはできません。
そこで必要になるのは、過去の経験です。
日本茶の産地、渋み、甘味、濃淡、香り...
これまで数えきれないほど飲み比べきた日本茶の記憶をたどり、どのようなお茶を混ぜればどのぐらいの配分で混ぜれば、どんな味になるのか。
そこをヒントに、時間をかけて今年の宗吾郎のお茶をつくっています。
Movie
宗吾郎が大切にしていること